人気レーザー治療のピコレーザー。その中にも機械がいくつかあります。
今回は、ピコレーザーの王様ピコシュアとエンライトンの2つの違いについて比較していきます。
これを読むと、機械の違いや特徴について理解し、自分にはどちらが向いているのか知ることができるでしょう。
ピコレーザーとは
ピコレーザーとは、シミやそばかす、肝斑などのメラニン系の肌悩みをはじめ、毛穴やニキビ跡、肌質改善に効果のあるいわゆる美肌レーザーです。また、タトゥー刺青・アートメイク除去としても使われるレーザーです。
従来のシミ取りレーザーは、Qスイッチレーザーというナノ秒(10億分の1秒)でシミピンポイントにレーザーを照射していました。
このピコレーザーは、ピコ秒(1兆分の1秒)という極めて短いパルス幅で、その速さゆえの衝撃によって肌に刺激を与えて美肌に導いてくれる画期的なレーザーです。
ピコレーザーの機械の種類
ピコレーザーといっても、様々な機械があります。その機械の総称の名前をピコレーザーといいます。
果物の中にいちご、もも、メロンがあるように
ピコレーザーの中にピコシュア、エンライトン、ディスカバリーピコなどといった種類があるのです。
主に日本で取り扱われているピコレーザーはだいたいこのような機械です。
- エンライトン
- ピコシュア
- ピコウェイ
- ディスカバリーピコ
- スペクトラピコ
- PQX
今回は、日本でよく使われているピコシュアとエンライトンについて比較していきましょう。
ピコシュアとエンライトンについて
ピコシュアとエンライトンは、比較的よく取り扱われていることが多い機械です。どちらも効果や安全性の優れた機械で、モードや治療効果もほとんど同じです。
ピコシュアとはどんな機械?
ピコシュア(サイノシュアー社)とは、世界で1番はじめにつくられたピコレーザーのパイオニアです。世界で最も有名なピコレーザーといっても過言ではないでしょう。
米国FDAから承認を受けている機械で、効果と安全性に優れた機械です。
シミ、そばかす、肝斑、毛穴、ニキビ跡の凹凸、肌質改善を得意とするレーザーです。
エンライトンとはどんな機械?
エンライトン(キュテラ社)は、厚生労働省から承認を受けている機械です。
エンライトンⅠから発売され、Ⅱ、SR、Ⅲと常に進化を続けています。Ⅲは最新の機械なので、ピコレーザーの中でも最も新しい技術が搭載されていると考えてもいいでしょう。
シミ、そばかす、毛穴、肌質改善、タトゥー除去を得意とするレーザーです。
従来のQスイッチレーザーのような使い方もできます。
ちなみに湘南美容クリニックはエンライトンを使用しています。
ピコシュアとエンライトンの違いは?
ピコシュアとエンライトンは、同じような機械ですが主に違うところが3つあります。
①波長
ピコレーザー | エンライトンSR | エンライトンⅢ | |
波長 | 755nm | 532nm・1065nm | 532nm・670nm・1064nm |
波長とは、肌にどれだけ深くレーザーが届くかの距離を表したものです。基本的に波長は、短いほど肌表面に当たります。
532nm…メラニンの吸収率が高く、浅いシミそばかすや薄いものにも効果が高い。炎症後色素沈着が起こりにくい。
670nm…様々なピコレーザーの中でも、エンライトンⅢのみに搭載されている。従来のピコレーザーでは反応が悪かった青色や緑色のタトゥー除去にも効果が高い。メラニンの選択制が高い。
755nm…肌表面のシミそばかすに効果が高い。ただ、深くまで入らないのである程度効果が出たら、それ以上の伸びを感じにくい。毛穴や小じわなどの効果は乏しいがダウンタイムも少ないので使いやすい。
1064nm…肌深くまで入っていくので、アザやADM、毛穴やハリ、小じわなどの改善効果が期待できる。即効性はなく回数はかかるが全体的な肌質改善効果がある。メラニンへの吸収率は低いので、肝斑へ刺激を与えず治療ができる。アジア人の肌に合っている。
②承認
ピコシュアとエンライトンは、どちらも国から効果と安全性の承認を受けています。ただ、受けている国が異なります。
ピコシュアは米国FDAから承認されているのに対してエンライトンは日本の厚生労働省から承認を受けています。
認可された内容についてはこちら。
承認内容 | |
ピコシュア | 色素性病変(シミ・肝斑等) ・しわ ・ニキビ跡 ・タトゥー除去 |
エンライトンⅢ | 深在性、表在性の色素性病変(シミ・肝斑等) ・タトゥー刺青除去 |
ピコシュアは治療内容すべての項目について認可されていますが、エンライトンはシミとタトゥー除去のみの認可になっています。ちなみにすべての項目で認可を受けているのはピコシュアだけ。
幅広く肌質改善したい方はピコシュア、シミやタトゥー除去など一つの悩みに対して治療したい方はエンライトンが向いています。
国によって肌質も異なりますので、日本人に合った治療を!という方はエンライトンの方が向いていますね。
③パルス幅(照射時間)
ピコシュアとエンライトンはがパルス幅異なります。
機械 | パルス幅 |
エンライトン | 750ps 2000ps |
ピコシュア | 550~750ps(可変式) |
パルス幅とは、レーザーの照射時間です。数字が小さいほど照射時間が短いです。
ピコレーザーのパルス幅は、750psに設定されているものが多いです。その中でも設定を変更することができます。
ピコシュアもエンライトンも、通常のピコトーニングやピコフラクショナルなどの美肌目的の治療は750psで照射していきます。タトゥー除去やピコスポットなどの治療は特殊なので、パルス幅を変更して照射する場合があります。
パルス幅が短いメリット
- 衝撃によって美肌再生
- 肌に余分な熱を与えない
- 肌ダメージが少ない
- ダウンタイムが少ない
パルス幅が短いデメリット
- 衝撃が強く肝斑悪化のリスクがある
エンライトンは2,000psとパルス幅は長くなります。
パルス幅が長いメリット
- 熱作用でメラニンを破壊
- 強いエネルギーで照射可能
パルス幅が長いデメリット
- 赤みや腫れのダウンタイムがある
それぞれメリットデメリットがあります。
ただ、通常のピコトーニングやピコフラクショナルなどは750psで照射しますので、肌美肌治療目的で受けられる方にはあまり関係がないかもしれません。
ピコシュアとエンライトンの期待できる効果の違いは?
ピコシュアとエンライトンは、シミそばかすをはじめ、様々な肌治療やタトゥー除去治療を行うことができます。
どちらも3種類のモードがあります。
モード | 効果 |
---|---|
ピコトーニング | くすみ・シミ・そかばす・肝斑・美白 |
ピコフラクショナル | 毛穴・ニキビ・ニキビ跡・しわ・肌質 |
ピコスポット | ADM・タトゥー除去・濃いシミ |
ピコシュアの期待できる効果
ピコシュアは、肌表面のシミくすみに効果的です。
また、ピコレーザーの中で唯一ニキビ跡・シワに対しての効果のある機械です。コラーゲン生成力が高く、ニキビ跡のクレーターにも効果が高いです。
エンライトンの期待できる効果
エンライトンは、弱いパワーから強いパワーまで出せるので、薄いシミから濃いシミまで効果的です。特に濃いシミに効果が高く、少ない回数で治療効果を得ることができます。
今まで効果の得られにくかったタトゥーの青色・緑色にも効果が高いです。
結局どちらがいいの?
ピコシュアとエンライトンを比べてみて、結局どちらがいいのでしょうか。
正直、どちらがいいとは決めることは難しいです。
そこで、機械別に向いている方を紹介します。
ピコシュアはこんな方にオススメ
ピコシュアが向いている方は以下のお悩みをお持ちの方です。
- 肌全般の肌質改善をしたい方
- ニキビ痕、クレーターに悩む方
- 表面のシミ、肝斑、くすみに悩む方
- しわ、毛穴、ハリ弾力に悩む方
- 治療実績の多いピコレーザーを使用したい方
- 幅広い症状を治療したい
エンライトンはこんな方にオススメ
エンライトンが向いている方は以下のお悩みをお持ちの方です。
- 濃いシミに悩む方
- 少ない回数で治療を勧めたい方
- 肌のハリ・弾力が欲しい方
- 最新の機械を使いたい方
- 日本人に向いている機械を使いたい方
ピコレーザーはここで受けられます
ピコレーザーは、大人気の治療なので全国様々な美容クリニックで施術を受けることができます。
ピコシュア、エンライトンを取り扱っているクリニックはキレイパスで調べることができます。
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もっと気軽に受けたいという方は、湘南美容クリニックでもピコレーザーを取り扱っています。エンライトンを使用しています。取り扱い院も限られているので、最寄りのクリニックに電話で問い合わせてみてください。